LINE WORKS AiNoteがアップデート──テンプレートで会議の種類ごとに議事録を自動作成、最長6時間録音にも対応

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会議の議事録を「誰かがあとから書く」運用を続けている会社は、まだ多いはずです。営業会議・採用面接・全社研修と、会議の種類が違えば残したい情報も変わってくるのに、同じフォーマットのテンプレートを使い回したり、担当者の書き方に任せたりしているケースが目立ちます。LINE WORKSのAI議事録ツール「AiNote」のアップデートは、そこに手を入れようとするものです。この記事では、新機能の内容と、自社の会議運用に当てはめたときに何が変わるかを整理します。

目次

LINE WORKS AiNoteとは何か

記事内図解

LINE WORKS AiNoteは、ビジネスチャット・グループウェアの「LINE WORKS」(ワークスモバイルジャパンが提供)に含まれるAI議事録機能です。会議中の音声を録音して自動で文字起こしし、AIがサマリーを生成します。話者の識別や、「えー」「あの」といったフィラー(つなぎ言葉)の除去も行うため、読みやすい議事録テキストが出力されます。

LINE WORKSは中小企業での利用が多く、従業員50人以下のチームでも使いやすい料金設計になっています。すでにLINE WORKSを社内コミュニケーションに使っている会社であれば、追加のツールを入れなくてもAiNoteを利用できます。まだ使っていない会社にとっても、「チャット+ビデオ会議+AI議事録」をまとめて導入する選択肢として比較候補に入ります。

今回のアップデートで変わったこと

今回追加された主な機能は「テンプレート要約」です。一言で言うと、会議の種類に応じたひな形を選ぶだけで、目的に合ったフォーマットの議事録サマリーが出力される機能です。

これまでのAI議事録ツールの多くは、録音した音声を文字起こしして汎用のサマリーを返すという仕組みでした。出てくるのは「話し合われた内容の要約」であり、「営業案件ごとのネクストアクション」や「採用面接の評価ポイント」のような、会議の性質に合った切り出しは自分で加工する必要がありました。担当者がAIの出力をコピーして、会議の種類に合わせた別フォーマットに貼り直す作業が残っていたわけです。

テンプレート要約は、その「加工」をAiNote側に任せようという設計です。営業会議なら商談の経緯・課題・アクションアイテムを整理し、採用面接ならフィードバック項目を構造化する、といった具合に、テンプレートごとに抽出する情報の粒度と構成が変わります。

あわせて、最長6時間の録音・文字起こしに対応した点も見逃せません。これまでの多くのAI議事録ツールは1〜2時間程度が上限で、全社研修やワークショップなど長丁場の場では途中で録音を分割する手間が生じていました。6時間対応になったことで、終日の研修やワーキンググループの議論を一本の録音でまとめて処理できるようになります。また、出力したサマリーをリッチテキストエディタ上で編集できるようになったため、太字や箇条書きを使って読みやすく整えた状態で共有できます。

会議タイプ別の使い分けイメージ

中小企業で実際に発生する会議を整理すると、テンプレートによる使い分けがどこに効くかが見えてきます。下の表は、会議タイプ別にテンプレート要約を使った場合の議事録作成フローの変化を整理したものです。

会議タイプ 従来の作業 テンプレート要約を使った場合
営業定例(週次・30〜60分) 録音→文字起こし→担当者が手作業で加工 テンプレート選択→サマリー自動生成→軽微な修正のみ
採用面接(1件45〜90分) メモを後から整理・面接官ごとに書き方がバラつく 面接ごとに同じ構成で記録、評価の比較がしやすくなる
社内研修(半日〜終日) 分割録音や手書きメモに頼る 最長6時間を一本で録音・要約
プロジェクト定例(隔週・90分) サマリーの質が担当者によってバラつく テンプレートで毎回同じ粒度の記録が残る

この表から読み取れるのは、テンプレートの効果が「時間の削減」だけでなく「品質の均一化」にも及ぶという点です。担当者が変わっても同じ構成の議事録が出てくるため、後から読む人の負担が下がります。

従業員30人規模の会社で何が変わるか

総務担当を2人で回している会社で考えてみます。週に15件前後の会議が走り、うち営業定例が6件、採用面接が月2〜3件、全社会議が月1件というような状況です。これまで議事録の作成は「録音しておいて後から誰かがまとめる」か、会議中にリアルタイムで書く、のどちらかで対応してきたとします。

テンプレート要約を使うと、録音を終えたあとにテンプレートを選んで送信するだけで、会議の性質に合ったサマリーが返ってきます。採用面接では面接官のフィードバックが揃った構成で出力されるため、複数の面接官が別々に書いたメモをまとめる作業がなくなります。営業定例ではネクストアクションが自動で抽出されるため、「誰が何をいつまでにやるか」を後から読み返す手間が減ります。総務担当が議事録の加工に使っていた時間が、別の業務に回せるようになります。

AI議事録を「便利そうだけど自分たちの会議に合うかわからない」と感じてきた会社にとって、テンプレートという入口は判断しやすいものです。ChatGPTをはじめとするAIツールの使い方で触れているように、AIの出力を実務で使えるレベルに持っていくには、指示の出し方(テンプレートや構成の設定)が鍵になります。テンプレート要約はその設定をツール側があらかじめ持っている形なので、プロンプトを自分で書く必要がありません。

使い始める前に確認したいこと

AiNoteはLINE WORKSの有料プランに含まれる機能です。フリープランでは利用できず、スタンダードプラン以上の契約が必要になります。従業員30人規模であれば月額数万円の範囲内に収まるケースが多いですが、正確な金額は利用人数や契約形態によって変わるため、LINE WORKSの公式サイトで見積もりを確認するのが確実です。

音声データのセキュリティについては、今回のアップデートでセキュリティ強化も含まれています。会議の録音データをどこに保存するかは、特に採用面接や経営会議のような機密性の高い会議を録音する場合に確認しておきたい点です。LINE WORKSはビジネス向けのデータ管理基準に準拠した設計になっているため、個人向けの無料録音アプリと同列には比較できません。

導入を検討する場合、まずは特定の会議タイプで試してみることが現実的です。たとえば採用面接に限定してAiNoteを使い、面接担当者の手間がどれだけ変わるかを1〜2ヶ月で確認する、という進め方が無理なく始められます。全社一斉に切り替えようとすると、操作方法の説明や定着までの手間がかかるため、社内でAIツールを定着させるためのステップが参考になります。

使う会議タイプを絞り込む際は、「記録の均一化が一番困っている会議はどれか」を出発点にするとよいでしょう。人によって書き方がバラつく面接記録や、アクションアイテムが毎回曖昧になりがちな営業定例が、テンプレート要約の効果を実感しやすい場面です。

まとめ

LINE WORKS AiNoteのテンプレート要約は、AI議事録を「とりあえず録音して文字起こしする」段階から「会議の目的に合わせた記録を自動で作る」段階へ進める機能です。議事録の品質がバラつく、会議の種類ごとにフォーマットを整えるのが手間、長時間会議の記録が追いつかない、といった課題を抱えている会社には、確認する価値があるアップデートです。LINE WORKSをすでに使っているなら、まず一つの会議タイプで試してみて、加工作業にどれだけ時間を使っていたかを測るところから始められます。

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