SharePointのFAQ作成がCopilotに移行——2026年10月から何が変わるか、中小企業の担当者が押さえるポイント

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2026年10月、SharePointのFAQウェブパーツの動作が変わります。変わるといっても「今あるFAQページが消える」わけではありません。変わるのは「AI機能を使ってFAQを作る経路」です。この記事では、何がどう変わるのか、Copilotを契約していない場合はどうなるのか、社内マニュアルを更新すべき範囲はどこかを整理します。

目次

今何が起きているのか

記事内図解

SharePoint(シェアポイント)はMicrosoft 365に含まれる社内ポータル・情報共有サービスで、多くの会社で「社内FAQ」「問い合わせ対応ページ」「業務マニュアル」の置き場として使われています。その中に「FAQウェブパーツ」という機能があり、Q&A形式のコンテンツをページ上に並べる専用コンポーネントとして提供されてきました。

Microsoftは2026年10月を目途に、このFAQウェブパーツの編集画面を大きく変える予定です。具体的には、ウェブパーツ自体のQ&A手動編集機能はそのまま残りつつ、AI機能を使って質問と回答を自動生成する機能や、既存ドキュメントからFAQをインポートする機能が、「Copilot in SharePoint」と呼ばれる別の画面に移動します。Copilot in SharePointとは、自然言語(日常の文章)でプロンプトを入力したり、社内文書を指定したりすることで、FAQコンテンツを自動生成できるMicrosoftのAI支援機能です。生成されたFAQはそのまま既存のFAQウェブパーツに保存されます。

重要なのは「既存のFAQウェブパーツとそのコンテンツは引き続き動く」という点です。移行作業は不要で、今あるFAQページが壊れることはありません。

「手動作成」と「Copilot経由のAI作成」、何がどう分かれるか

10月以降の変化を整理すると、FAQの作り方は大きく二つのルートに分かれます。

ひとつ目は、これまでと同じ手動での作成・編集です。SharePointのFAQウェブパーツを開き、質問と回答を自分でテキスト入力して管理するルートは変わりません。Copilotを契約していない会社でも、この手動ルートは使い続けられます。ウェブパーツの見た目や操作感はほぼ現状維持です。

ふたつ目が、Copilot in SharePointを経由するルートです。こちらは「業務マニュアルのPDFをもとに、よくある質問10件を自動生成して」のような指示を日本語で入力すると、AIがQ&Aの下書きを作ってくれます。内容を確認・修正したうえで保存すると、通常のFAQウェブパーツに反映されます。このルートを使うには、Microsoft 365 Copilotのライセンス(2026年9月現在、1ユーザーあたり月額約4,497円)が別途必要です。

項目 手動作成(従来通り) Copilot経由のAI作成
必要なライセンス Microsoft 365のみ Microsoft 365 Copilotが必要
作業の流れ ウェブパーツを直接編集 Copilot画面でプロンプト入力→保存
社内文書からの自動生成 不可 可(グラウンディングソースを指定)
既存FAQへの影響 なし なし
10月以降も使えるか 使える 使える(ライセンスがあれば)

Copilotを持っていない会社が特別な対応を迫られるわけではありませんが、これまでウェブパーツ上でできていたAI関連操作(たとえばインポート機能など)は今後Copilot側に集約されます。Copilot未契約のままだと、これらの機能には手が届かなくなります。

Copilotを持っていない会社はどうするか

Copilotライセンスを持たない場合でも、FAQ運用そのものは従来通り続けられます。Q&Aを手書きで入力し、更新するオペレーションに変更はありません。ただし、「社内ドキュメントを読ませてFAQの原稿を作る」「大量のQ&Aを一括インポートする」といった作業は、今後はCopilotなしでは難しくなる方向です。

現時点でFAQを手動で運用していて特に不便を感じていないなら、Copilotを急いで契約する必要はありません。一方で、「問い合わせが多すぎてFAQの更新が追いつかない」「マニュアルが複数あってFAQ化が滞っている」という会社は、Copilotを試すタイミングとして検討する価値があります。たとえば従業員30人規模の総務担当が一人で問い合わせ対応とFAQ更新を兼務している場合、社内規程のPDFを読み込ませてFAQの下書きを作る機能は作業時間を大幅に短縮できる可能性があります。

Microsoft 365 CopilotはPlanによっては試用期間が設定されているケースもあるため、自社のMicrosoft契約担当者やリセラーに確認してみてください。

社内マニュアルを更新すべき範囲

SharePointのFAQページを運用している会社で、社内向けに「FAQの更新手順書」を整備しているケースがあります。10月以降に更新が必要になるのは、AI機能やインポート機能の操作手順が書かれた箇所だけです。Q&Aを手動で追加・編集する手順の記載は変更不要です。

具体的なチェックポイントは次の通りです。手順書に「AIでFAQを生成する」「ドキュメントからインポートする」といった記述があれば、10月以降はその操作がCopilot in SharePoint上の操作に変わります。スクリーンショット付きの手順書であれば、Copilotの画面キャプチャに差し替える必要が出てきます。逆に、Q&Aのテキストを直接編集する手順だけが書かれている手順書であれば、当面は書き換え不要です。

営業5人・事務3人程度の小規模な会社で、一人の担当者がSharePointのFAQを管理しているケースでは、手順書自体が存在しないこともあるかもしれません。その場合は10月のリリース後に実際の画面を確認してから対応を決めるので十分です。

プロンプトの書き方ガイドで取り上げているように、AI機能に日本語で指示を出すときは「何をもとに」「どんな形式で」「何件」を具体的に書くと出力の精度が上がります。Copilot in SharePointでFAQを生成する際も同じ考え方が使えます。

Copilotを使った場合のFAQ作成の流れ

Copilotライセンスを持っている、または導入を検討している担当者向けに、10月以降の操作の大まかな流れを整理します。

SharePointページの編集画面からCopilot in SharePointを開くと、プロンプト入力欄が表示されます。そこに「社員からよく来る質問をもとに、採用FAQ10問を作って」のように指示します。グラウンディングソース(AIが参照する社内文書)として、SharePoint上に保存されている採用要項やハンドブックを指定することもできます。AIが生成したQ&Aの内容を確認し、不正確な記述があれば編集したうえで保存すると、既存のFAQウェブパーツに反映されます。

ポイントは「AIが作ったものをそのまま公開しない」という運用習慣です。ChatGPTの使い方ガイドでも触れているように、AIの出力は事実確認なしに使うとミスが混入します。特に規程・制度・金額などが含まれるFAQは、生成後に必ず担当者が内容を確認する工程を設けてください。

まとめ

今回の変更を一言で表すなら、「FAQウェブパーツは手動編集ツールとして残り、AI機能はCopilotという別の入口に移る」です。既存のFAQが壊れることはなく、手動でQ&Aを管理している会社は特別な移行作業は必要ありません。Copilotを使えばドキュメントから自動生成できるようになりますが、それにはライセンスが必要で、費用対効果は会社のFAQ運用量によって変わります。

自社のFAQ更新にどれくらいの工数がかかっているかを一度確認してみることが、Copilot導入を判断する最初の材料になります。月に何時間かけているか数字にしてみると、ライセンス費用との比較がしやすくなります。導入の判断に迷う場合や、Microsoft 365の契約内容を整理したい場合は、AI活用に関する相談窓口に問い合わせてみてください。

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